粟島(あわしま)は、面積3.72㎢、周囲16km、レトロな雰囲気と現代アートが融合したフォトジェニックな島です。

あわいグリーンがかわいい色の建物だね。



日本初の海員養成学校だった建物で、今は粟島海洋記念館として大切に使われてるんだよ。
瀬戸内海底探査船美術館プロジェクト


アーティスト:日比野克彦 | Japan
作品名:瀬戸内海底探査船美術館プロジェクト
粟島海洋記念館の中に海の底から発見されたいろいろな遺物が展示されていました。「ソコソコ想像所」と名付けられた場所で、遺物を見て海の底に想いを馳せます。
遺物を観察しながらスケッチができるスペースがあり、ふだんあまり意識しない海の底について考える良い時間になりました。
木の廊下など建物全体に昔の学校の雰囲気が残っていて、内部を探索するのも面白かったです。
凪に漕ぎ出す


アーティスト:麻生祥子 | Japan
作品名:凪に漕ぎ出す
白い布で作られた小舟を天井から吊るし、一艘の船に見立てた作品。窓から部屋に差し込む光が、船の形を幻想的に浮かび上がらせていた。
瀬戸芸では古民家の中に展示された作品も多く、地方で問題になっている空き家も上手に活用している。梁や土壁の重厚な雰囲気がこの作品にマッチしていた。
Subtle Intimacy


アーティスト:佐々木類 | Japan
作品名:Subtle Intimacy
島民の方と協力して集めた粟島の植物をガラスに閉じ込めた作品。
Subtleは「微妙な、繊細な」、intimacyは「親密」
植物をガラス板にはさみ窯で焼成し、灰として植物の形をガラスにうつしています。ガラスをよく見ると空気も一緒に入っています。作者の佐々木さんが、一緒に植物を採集した島民の皆さんとのかけがえのない思い出をガラスの中に存在として残したかったのだそうです。
この作品も古民家に展示されており、部屋の間仕切り障子に1枚ずつ違う植物の模様が浮かんでいました。



植物の造形って美しいよね。自分の家にも欲しいと思ったよ。



植物は枯れていってしまうけど、ガラスにうつしておけば思い出と一緒にずっと残るもんね。
漂流郵便局


漂流郵便局は、木造の旧粟島郵便局を活用したアート作品で、届け先の分からない手紙を受け付ける郵便局です。漂流郵便局に届いた手紙は「漂流私書箱」に保管されます。天国の夫、離れ離れになった恋人、未来の自分など誰かへの思いをつづった手紙が展示されています。来訪者は自由に手紙を読むことができ、いろいろな人の思いに触れることができます。
両親への感謝をつづった手紙に胸が暖かくなったり、先立った妻への手紙に目頭を熱くしたり・・・
芸術祭の期間限定公開の作品だったのですが、人気が高く、終了後も引き続き展示を行っています。元郵便局員の中田勝久さんがボランティアで管理してくれていて、届いた手紙すべてに目を通し、漂流私書箱に積んでくれています。預かっている手紙は4万通を超えたそうです。
mt ex 粟島展


廃校になった粟島小学校では、カモ井加工紙のマスキングテープ展示会「mt ex」も開催されていました。
mtで彩られた音楽室は、ピアノや木琴も飾られていてとてもかわいかったです。
自分で好きなマスキングテープを魚の形をした紙に貼って楽しむ『mt水族館』や、瀬戸芸限定のマスキングテープが買えるショップもありました。



素敵な作品が多くて、じっくり見て回るには1日じゃ足りなかったよ。



粟島で1泊するのもいいかもね。